看護師のための往診大解説

これからの医療を支える「往診」

往診に同行する看護師の役割

看護師に求められる役割

看護師に求められる役割

最初は病院で仕事をしており、退院後の患者さんがどのように過ごしているのかを知りたいと考え、往診に携わるようになった看護師も多いようです。では、往診に同行する看護師にはどのような役割が求められるのでしょうか。

往診の同行業務

まず、看護師が行う主な業務は「往診の同行業務」です。医師に同行し、患者さんのバイタルサイン測定や採血、尿カテーテルの交換など、医師の診療補助や必要な処置を行います。ご家族からの相談に応じ、看護師として適切なアドバイスを送ります。自宅で療養を続けていく上で必須なのが、訪問看護師やケアマネージャーなど他職種との連携です。患者さんの自宅に置かれた連絡ノートなどを活用して情報共有をしつつ、職種間の垣根を越えて患者さんとそのご家族を支えていきます。
医師はあくまで医学的な視点で患者さんの診察を行います。それに同行する看護師は訪問時以外の情報を集め、診療に役立つデータをまとめ、患者さんの視点に寄り添って療養環境の整備を進めていきます。健康管理のアドバイスや日常生活を送る上での注意点などを書面にまとめてご家族に渡し、担当のケアマネージャーや施設管理者への共有も行います。

その他の業務

同行業務以外では、往診のスケジュール確認・調整、物品の手配、ご家族からの電話対応などを行います。職場によってはケースワーカーの代わりに新規患者さんの受け入れ調整やICを行う場合もあるでしょう。また、退院調整会議にも参加します。退院して自宅に戻る患者さんが安心して自宅療養ができるように、各種調整を行います。
運転にも注意が必要です。訪問時のドライバーを兼務することも多いため、あらかじめ約束している時間までに自宅に到着できるよう、道を覚えておかなければなりません。裏道の情報などをスタッフ同士で交換することもあるようです。

求められる姿勢

往診に同行する看護師の存在はまだまだ認知度も低く経験者も少ないです。最初のうちは自分が何をすればいいか分からず戸惑うこともあるでしょう。医師や患者さんを支える各スタッフ、他事務所の人たちから学ぶ機会も多いでしょう。在宅医療には医師だけでなく訪問看護師やリハビリ職などの知識や経験が豊富なスタッフが携わっています。そういったスタッフにも積極的に話を聞いて学ぶ姿勢が求められます。自宅で安心して療養生活を送ってもらえるよう、広い視点で患者さんをサポートするためには日頃からスキルを磨いていかなければなりません。

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